何それ……。



あ、でも

夢の中では、なぜかどこまでも高く・遠くへ飛ぼうとしたり、逆に何も考えずに、光るリングや青い惑星を目指したり

無意識の内に誘導されていたと言えば、されていたような。


「ローゼさんが、私をここまで連れて来たんですか?」


「はい。

上手くこちらの世界へ通り抜けられるように、ご案内致しました」



……にわかには信じ難い話である。


だけど確かに、さっきまでとは明らかにいろんな事が違っていた。


食べ物の味がするし、お茶も熱い。


それに今は、飛ぼうとしても飛べない。



じゃあ、彼女は本当に本物の、魔法使い……?