裏面ワールドトリップ

「……」



見慣れた、自宅の玄関であった。


足元にウイスキーの瓶を置いて、上がり口に佇んでいた。


酔いはさっぱりと消えていた。



手の中の感触に気付き、目を遣る。



『採用決定のご通知

拝啓 貴殿にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

このたびは当社の新規採用にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。

貴殿のご入社につきまして、慎重に検討いたしました結果、採用と決定しましたので……』




未知の方角を目指して、再び動き出した時間軸。



その先端に私は今、立っているのであった。