やがて、車はバルダクタル城の正門前へ辿り着いた。
ドアが開き、先に降りたハウスドルフさんがこちらに手を差し伸べる。
「あ、どうも……」
ドレスの裾を踏まないように、お姫様のような所作で車を降りると
そこには、残留の王室警備隊員に付き添われて私たちを待ち受ける、1人の婦人がいた。
上品な淡いブラウンのドレス、白髪混じりのシニヨン。
――あれっ。この人はもしかして……。
ドアが開き、先に降りたハウスドルフさんがこちらに手を差し伸べる。
「あ、どうも……」
ドレスの裾を踏まないように、お姫様のような所作で車を降りると
そこには、残留の王室警備隊員に付き添われて私たちを待ち受ける、1人の婦人がいた。
上品な淡いブラウンのドレス、白髪混じりのシニヨン。
――あれっ。この人はもしかして……。


