裏面ワールドトリップ

これ以上、頭の中を読まれては堪らない。


しかし、

「俺から目を逸らせないだろう。

これはそういう力だ」


私が考えた事は強制的に全部、こいつの脳内に筒抜けなのだ。


うわぁ最悪。


「すまんな。

だが、お前のその胆力と勘は俺から見ても充分、魅力ある才能だ。


それだけじゃない」


モーリッツは再び、私の肩に手をまわした。


「個人的に、お前に興味がある」


「なっ……!」


私は反射的にモーリッツの手を振りほどいた。


「何、馬鹿な事……」