年齢は、ハウスドルフさんと同じくらいかもしれない。


但し、持っている雰囲気は全く違う。


ひょろりとした長身、あくまで冷徹な声。


病的なまでに白い肌に纏ったバスローブは――

驚くなかれ、まさかの玉虫色。



バスローブでその色ってどうなの……?



唖然とする私の目をじっと見つめていたモーリッツは、不意に薄い唇をニタリと歪ませて言った。


「お前。

俺の嫁になれ」


「はぁ?!……ふざけてんの?」


「いや、真面目に話している」