裏面ワールドトリップ

レニー少尉はしばらくの間、険しい表情で考え込んでいたが

「では、絶対に無理はしないと、約束していただけますか?」

と私に尋ねた。


「もちろんです」


「わかりました。

……貴女に、お願いします」



それから彼は、水晶の鍵を使ってモーリッツの寝室への入り口をわずかに開き、中の様子を観察した。


私もそばから覗いてみる。


ドアの向こうは暗く狭い通路になっており、その奥に何やら薄明かりの灯った部屋がある。


そこが寝室なのだろう。