裏面ワールドトリップ

「で、提案なんですけど

……ディアマント、私が取って来ましょうか?」



私の申し出に全員が目を白黒させ

それから、お姫様がお人形のような顔をぱっと輝かせて

「行ってくださるんですか?」

と言って私の手を握るのと


レニー少尉が

「貴女1人では危険過ぎます」

と言うのが同時であった。



「軍人でもない貴女にそのような仕事をさせるわけには……」


「モーリッツは〈言葉小人の力〉が最大の武器なんでしょう?

となると、私が行こうがレニー少尉が行こうが、危険度に大差は無いと思うんです。

それに私、元々はお姫様をモーリッツの言葉小人から守る為に、ローゼさんに呼ばれて来たわけですし
最悪、鉢合わせてしまっても、奴の武器には充分、対抗出来るはずです。


という事で……どうでしょう?」