裏面ワールドトリップ

レニー少尉たち王室警備隊員は、互いに顔を見合わせた。



我ながら、すごく差し出がましい発言である。


けれど私は、敢えてそれを承知で話を続けた。


何かあってからでは遅いのだ。


「最初、私はハウスドルフさんとミュラー軍曹に護衛をしてもらってましたけど、2人共負傷してしまったし
ハウスドルフさんと別れてレニー少尉と会う前、危うく2人の敵の兵士にも遭遇するところだったんです。

私はともかく、お姫様がこの城内で1人になるような事があってはいけませんから」



隊員たちは私の話にじっと耳を傾けていた。


お姫様が不安そうに、みんなの顔を見つめている。