「翔…?」 言われる事は、何となくわかっていた。 ずっと、前に約束した事。 忘れるわけがない。 「茉柚、」 差し出されたのは、控え目にダイヤがあしらわれた指輪。 「待たせてごめん。待っててくれて、ありがとう」 全ての言葉を聞いていないのに、 涙が出てしまう。 「結婚しよう。茉柚」 「…はい…!」