その後、翔があくびをするまで他愛の無い会話が続いた。 新しい友達、学校、家の話。 高校の思い出。 樹と雅人のこと。 変わらないこと、変わったこと。 翔は変わってないと、安心できた。 だけど、翔の生活は変わったし、知らないことも見えないこともたくさんある。 そのことに、少しの不安と憤りを覚えた。 「…ううん。大丈夫、だよね」 左手薬指の指輪を見て、微笑んだ。 「よーっし!翔に負けないように頑張らないと!」