「まぁまぁ兄弟大切にできるとかいいじゃないですか。希美はあんまり武藤さんのことからかわないの」


「からかってるつもりはなかったんだけどな。あたしも、素敵だと思いますよ。それにあたしは一人っ子なんで、すごくうらやましいです。」




今はもう鈴さんという立派なお姉さんがいるし、凌斗さんも鈴さんの旦那さんもいてさみしいなんて思う暇すらないけど、やっぱり兄弟がほしいと思わなかったわけではないんですよ。


小学校のときとかさ、友達のお姉ちゃんが教室に忘れものとか届けてくれたりとか見ると、兄弟っていいなぁってね。




「弟妹を大切にするとか、血がつながってるからって無条件にできることじゃないと思うんですよね。だから、今の関係を大切にしてください。」



「…なんか、希美さんの言葉は重みがあるなぁ。なんかこう、感情に直接話しかけられてるみたいな感じ。

…うん、そうだよね。兄弟なかよしとか、別に恥ずかしいことじゃないもんね!これからは堂々と弟妹ラブを叫んでいこうと思う!夏樹も夏芽も愛してる!!」




「あー、それはたぶん二人にウザがられて終わりですね。」

「お兄ちゃんきもーい。」





「…やっぱりお前らそっくりだぞ!!サディスト夫婦が!!」




END