「西野くんは片付け上手な一人っ子なわけね。」


「…別に、こんくらい普通だろ。」


「普通がわからんからなんとも言えないけど、あたしはさぁやるぞって気合入れないと片付けできない。」


「それはセンセーのさじ加減だろ。」


「まぁそうでもある。」


「ほら、口ばっか動かしてないで手を動かしなさい。」


「はーい。すいませーん。」



まったく、これじゃどっちが生徒かわからない。





それから黙々と作業を続け、「よし、ここまでにしようか」と合図がある頃には片付け始めたときより幾分か片付いたように思う。


センセーは集中すればすごい勢いで片付けを進めてたから、やっぱりやると決めたらやれる人なんだろう。