「俺の背中は預けるぞ!」


「…どうしたのさ急に。」


日曜日の午前中。


今日は出かける予定もなく、二人で家でのんびりしようと言っていたのだが、この愉快なお嫁さんは何を急に言い出すのやら…



「昨日見た映画でやってた。多勢に無勢の戦闘シーンにありがちなセリフ。」


「確かにありがちではあるね。」


「でもカッコいいんだよなー!一度は言ってみたい!」


「…絶対にそんなこと言う場に遭遇しないと思うんですけど。」


「いや、わかんないよー?いつか大勢の不良に囲まれるかもしれないじゃん!」


「囲まれるようなことしないでね?絶対にダメだからね!そんな危ないの!」


「あ、でも1人で囲まれたら背中預ける相手がいない!…凌斗さんと一緒に囲まれればいいか!」


「いやよくないから!囲まれないように気をつけるところから始めよう?」



なんでそんなに囲まれたいの?

そんな背中預けたいの?



「凌斗さんなら安心して背中預けられるね!」


うわぁもう可愛いよバカ!