『あ、凌斗ー?今家?』


「あぁ、メシ食ってた。なんか用事?」


『あのね、二人目、できたんだよね。赤ちゃん。』


「え?!マジか!おめでとう!!」



双子の姉の突然の報告に驚くが、めでたいことに変わりはない。

マジかー、二人目かー。


はじめが兄ちゃんになるんだなぁ…



『じゃ、そう言うことだから、よろしくねーおじさーん』



ブツッ と一方的に切られた電話に唖然としていると、正面から希美がニコニコと笑いかけてくる。


なるほど、これを知ってたわけか。



「鈴さん、なんだって?」


「二人目、できたって。希美、知ってたの?」


「今日の帰りに、ちょうど鈴さんと会って、聞いたの!でも、凌斗さんには自分で伝えるからって言ってたからね、黙ってたの!」



そーいうことね。



「なんか鈴さんの話聞いてたらさー、子どもっていいなーって思っちゃってね、なんかにまにましちゃうよー」