「もしも明日、世界が終わるとしたらどうする?」


また始まったよ。希美のびっくり発言。

前はなんだっけな?
必殺技が欲しいとか言ってたっけ。


…あのあと水見式やるのを止めるのが大変だったんだ。

ちなみに俺は中学生の頃こっそりやってみて、何も起こらず恥ずかしい思いをした。



「どうしたの急に?」


「いやぁ唐突に思いついただけだよ。凌斗さんなら、どこで何をする?」


もし明日世界が終わるとしたら…



「俺は、最後までこうやって、希美といつも通りまったり過ごしたいな。最後は希美と一緒がいい」


「じゃあ凌斗さんは世界が終わりを迎えるのを静かに待つんですね。」


「希美はどうするの?」


「うーん…それをずっと考えてるんですけどね、なんとも結論に至らないんですよ」


「ずっと考えてたんだ?」


「そうなんですよ。最初はやりたいこと全部やってからって思ったんですけど、一日でできることなんてたかが知れてるし、食べたいもの全部食べるって思っても胃袋に限界があるし、じゃあ何もしないかって思ったら、それはそれでもったいない気がして、会いたい人に会いに行こうと思っても移動時間がもったいないし、みんな考えること同じなら、どこの店も道路も混みまくるだろうなーって思ったら、最終的になにができるのかなって思ってしまったんですよ」


「そんな現実的に考えてたんだ…」


「あ、今完全にバカにしましたね?あたしはこんなに真剣なのに!」


「バカになんかしてないよ。ただ、かわいいなーって思って」


「今の会話にかわいい要素ゼロですよ」