「久しぶりー!」

「おう、久しぶり」



今目の前にいるのは、他県の大学に通う白井要。


今日は、珍しく地元に帰ってきた要とランチの約束をしていたのです。



「夏休み中は忙しかったの?一回もこっち帰ってこなかったけど」


「まぁ、バイトもあったし、バタバタしてたんだよ」


「でもながーい夏休みがあったんでしょ?いいなー学生はー」



駅前で待ち合わせで、決めていたお店へと足を進める。


ちなみに、今日要と会うことは凌斗さんに言ってある。

きっと今頃家でそわそわしていることだろう。



「まーな、社会人様からすればよっぽど暇だよ。」


「いつまでこっちにいるの?」


「今日このあとそのまま向こう戻るつもり。月曜に提出のレポートあるし。」


「あら、それは忙しいこと。荷物は?」


「駅のロッカーに入れてきた。お、ここだよな、言ってた店」


「そうそう。ケーキが衝撃的な美味しさなのさ」


「デザート目当てでここにしたのかよ…」


「あ、コーヒーも美味しいよ!あと、紅茶も!」


「完全にお茶しにしか来たことねぇだろ」


「いっつもお茶しにしかこないから、ランチも食べてみたいなーってことで」



あたしの好奇心のみでこのお店に決めさせて頂きました。