「何してるの?」
ソファに鞄を置きながら私は聞いた。
「ああ、影の存在をこの身に感じてはいるものの、なかなか姿を現さないから、これで探してるんだ。」
レオは赤や青、緑、黄などの玉が集まりキラキラとしているプレートを見つめながら言った。
レオの顔が光に照らされている。
「へぇ、そんなもの持ってったっけ?」
私もプレートを覗きこんでみる。
「ああ、ジンの奴にもらった。これでレベルの高い影がどこにいるか分かるんだ。」
…ってレオは言ったけど、私には光る玉が前後左右に動いているだけにしか見えない。
どういう意味があるんだろう。
レベルの高い影が近くにいれば、もっとこう、光が大きくなるとか、玉が大きくなるとか、
私にも分かるようにしてあればいいのに。
レオは黙々と見てるだけで、イマイチ影の動きが分からない。
「ああ、お腹空いただろう。カレーが出来てる。」
立ちすくむ私に気付いたのか、レオは言った。
「あ、ありがとう。」
確かにお腹は空いているけども。
レオがそんな真剣に影を探してるから、お腹空いてたの一瞬忘れちゃったじゃない。


