何となく、 自分を守るようにポケットに入れていたカッターを、 貧弱な自分が醜い自分から逃れる為に取り出した。 「…っ」 震える手は力の加減がきかず、切り口は思いの外深くなった。 静脈を傷付けたらしい傷口からは、どす黒い血液が流れ出している。 「……ぁ…」 それは私の生命を含んだ液体だった。 急激に怖くなった。 「あぁ…っ……うぁ…」 「じっとしてろよ」