2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜

「それよりさぁ」と言いつつ彼女は私のジャージに入った名前に視線を落とす。





「名前なんて読むのー?」







よく聞かれるけど普通夏休み過ぎてからする質問じゃないなぁとぼんやり思う。


「桐銛 莉子(キリスキ リコ)。だよ」


思っても顔には出さないけど。



「えー可愛いっ!
キリスキって苗字かなり珍しいよねー」



一時期はハブにされてたって話もあったかな。

たいして親しいわけじゃなかったからクラス跨いでまでお節介焼いて正義感の強いタイプだと思われても困るからあまり首を突っ込まなかった。



しかし今の彼女を見ているとそんな事をされるタイプにはとても見えない。









「んー…」


気が付くと彼女はその綺麗な眉を寄せ私を見ている。


「えっと…?」


リアクションに困ってみる。
気難しい顔をしたままぽつりと呟く。



「キリスキさんてー…
なんか似てる」



ハムスターっぽいとはよく言われる。




「なんかカヤみたいな感じがする」








……カヤ?