2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜

泣いている私に、先輩はただ黙って傍にいてくれた。

結局私は先輩が絵を完成させるまで居座り、一緒に帰る事に。







傘を打つ雨の音が心地良い。

暗い道を、二人とも何も話さずに行く。
腫れぼったい瞼の熱さを感じ、暗くてよかったと、こっそり思った。












「じゃあ、おやすみなさい」

「ん」




家の前に着き、私は軽く会釈をして階段を上がった。


三段の階段をのぼりきった直後、後ろから私を呼び止める声がした。

振り返ると、先程別れを告げた時と変わらない位置に立っている先輩と目があった。






家の向かいにある外灯の明かりで逆光になり、こちらからは表情が見えない。



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