冷血男子がデレを出すまで

一瞬、大きく目を見開いた彼は
すぐにまた、いつも通りの彼に戻り



「‥‥無理。」


と、一言だけ言って
私に背を向け帰り始める彼。



「あたし‥1人で龍成のお家に、行くの??」

一緒には帰れないんだ。。

不安が混じった声が、廊下に響く。



その瞬間廊下はシーンと静まり返り、龍成の足を止めた。


「お前今なんて言った?」


物凄い目力で私を睨みつける。

泣きそうこわい泣きそう、

涙目になっている事がバレないように、うつむきながら答える。


「だって..今日から二週間龍成の家に泊まるのに..1人で帰るなんて寂しいじゃん。」