冷血男子がデレを出すまで




腹立たしさと情けなさで、視界が涙で歪む。

いてもたってもいられず
自分の親友、彩芽の席へと小走りで向かう


一瞬だけ、誰かの視線を感じた。



「あ~や~め~ちゃぁあああん」



今にもズビズビと鼻水を啜りそうな憂紗だが、こんな光景や行動だって何時もこと。



彩芽はそれ程驚かず、まるで3歳児のように涙を浮かべる憂紗を優しく抱きしめる。



「憂紗、ちゃんと言いなさいよ..荷物位 置かせて下さい。って」



「やだよやだよ..そんな勇気ないもん..あたしチキンだもん」


「チャイムが鳴るまでずーっとアタシの席で過ごすおつもり?」



ペシペシと私の頭を軽く叩く彩芽ちゃん。


い、、痛いですっ。。