キミの背中。~届け、ラスト一球~



「食べ過ぎて明日お腹壊したらどうするの?」


「アホか。そんなヘマしねぇよ」


2個目のお稲りさんを頬張った草太が、指をなめながら笑った。


「まぁ、何かしら草太にピンチが訪れたら、きっとこのお守りが守ってくれるでしょう」


あたしは怪しい商売人のような声で言いながら、ポケットの中から手作りのお守りを取り出した。


ブラブラと目の前で揺らす。


「なにそれ」


草太が笑うのを堪える。


「お守りだって言ったじゃん!!」


あたしが吠えると、草太はあたしの手から歪なお守りを取り眉を寄せてそれを眺めた。


「うわ……ご利益なさそ」


表裏じっくり見た草太が、ボソリと呟く。


「一生懸命作ったのに……。
なら返せ!!」


フツフツと怒りが沸き起こり、椅子から立ち上がって草太の手からお守りを奪い返そうとすると、草太は素早くお守りを遠ざけた。


「返してよ!!
どーせあたしのお守りなんてご利益ないですよ~だ!!」


身長の高い草太がお守りを持って手を上に上げると、あたしなんて届きもしない。