キミの背中。~届け、ラスト一球~



翌日の夜、あたしはお稲りさんを持ったお母さんと一緒に草太の家に向かった。


ふたりとも、お風呂上りの短パンとTシャツ姿というラフな格好。


必死に作ったお守りも、忘れずきちんと短パンのポケットに入れた。


明日試合で学校に来ない草太に渡すには、今しかないから。


草太の家に着いてチャイムを鳴らすと、すぐにおばさんが出て来て、その後ろにはちょうど2階から降りてきた草太見えた。


お母さんの後ろで草太に軽く右手を上げると、草太もあたしの真似をして右手を上げる。


「あら草太くん。こんばんは」


「こんばんは」


「草太くんに、はいこれ。
試合前にはこれでしょ~?たくさん食べて今日は早く寝て明日に備えてね」


お母さんからお稲りさんの入ったタッパーを受け取って嬉しそうに笑う草太。


「うまそ~。
おばさんいつもありがとうございます」


「いいのよ~」


お母さんは右手首をカクンと折って、おばさん丸出しの仕草をする。