キミの背中。~届け、ラスト一球~



雨が完全にあがった6時過ぎ、大声で解散のあいさつをした野球部員がチラチラと体育館から出てきた。


野球部のお世話を終えたミナも体育館から出てきたので、あたしは大きく両手を振る。


黒のエナメルバックを左肩にかけ部員に片手を上げてあいさつをする草太は、エナメルバックが重いのか体が左に傾いていた。


「草太も寂しいよね?一緒に帰ってくれる人あたししかいないの?」


水道に寄り掛かっていた体を起こしながら言うと、草太はチっと舌打ちをして頬を引きつらせた。


「なら、先帰っとけばよかったのに」


「はぁ!?草太が待っとけばとか言ったんじゃん!!」


「言ったけどマジで待たんくてもよくね?ただのヒマ人か」


草太にバカにしたように言われ、ムっとして奥歯をギリギリと鳴らす。


「草太のアホ!!もう知らない!!先に帰ってやる」


大股で草太より先に歩き出す。


だけど……。