その隙にあたしは夜空を見上げて瞬きを細かく繰り返し、浮かんだ涙を元に戻した。
いつも草太は直球でついてくるからイヤになる。
何でもお見通し。
そして、イヤになるほど、優しい。
「俺、もうすぐ試合なんだけど」
痛さは通り過ぎたのか、草太は首を回したりひねったりしながら言った。
「知ってるよ。その為に毎日部活頑張ってんでしょ?」
自分の気分を元に戻す為と、もうこれ以上草太に弱くなった心を見透かされないようにわざと冷たく言う。
「応援、来ないの?」
草太がジっと真面目にあたしを見る。
肩が触れ合うほどの距離で、草太の真っ直ぐな目に捕まる。
「吹部入ってトランペット吹いて。
球技場に応援しに来ないの?」



