「あのな、俺は一日全力で部活してて体ヘトヘトなの」


そう言って、両手をジャージのポケットに突っ込んで踵を返す。


手首に下がるコンビニの袋が、草太が歩く度に太ももに当たってカサカサと夜道に響く。


「ありがとね!!草太!!」


近所迷惑にならない程度に叫ぶと、草太は後ろ向きに手を振り、そのまま暗闇に消えて行った。


あたしは、ブルーベリーヨーグルトを目の前に持ってきて微笑む。



見上げた星空が、優しさに溢れているように感じた。