キミの背中。~届け、ラスト一球~



次から次に叫び出すクラスメイト。


「え、いや、ちが……」


否定しようと思っても、騒ぎ出したみんなを黙らすことは出来ない。


「おい!湯野!新堂の隣行けって」


草太が男子に押され、あたしの隣に来た。


あたしはパニックになって、草太と目を合わせられない。


「いいじゃん、ふたりずっと一緒にいるんだろ?幼なじみだったら気軽に付き合えそうじゃん!」


「そうそう。あたしもお似合いだと思うよ、ふたり」


「いいね。このまま結婚しちゃえ」


みんな、度が過ぎるよ……。

少しはあたしの気持ちも考えて……。


「……う」


あたしが震える声を絞り出すと、「え~?なんて~?」と冷やかしの声がした。


「違う……。
違うって言ったの!!」


大声で叫んで、ハッとした。


シンと静まりかえる教室。


ハッとしたけど、もう後には引けない。


「あたしが好きなのは草太じゃない!!草太はただの幼なじみなんだから!!
勝手なこと言わないで!!」


声の限り叫んで、あたしは教室を走り出た。