キミの背中。~届け、ラスト一球~



だって、草太もあたしも厚着してるから、この心臓の高鳴りを洋服が吸収してくれて草太にバレずに済む。


草太が自転車をこぐ度に、肌を刺す冷たい空気が目にしみて涙が出てくる。


でも……暖かい。


あたしは、寒さを理由に草太のウエストにギュッと抱きついた。


あたし達は学校から一番近いスーパーに寄り、色々なジュースとお菓子を大量に買った。


4000円も集まれば、相当な量のお菓子が買えてパラダイスだ。


ジュースの袋は自転車の前のカゴに、お菓子の軽い袋はあたしが抱えて自転車に乗る。


帰りも同じ道を走りながら、あたしは勇気を持って草太にあることを聞いてみた。


「あ、あのさ」


後ろから遠慮がちに言うと、草太は前を向いたまま「ん?」と返事する。


「草太さ……」


「うん」


「その……好きな人とか、いたりするの?」


あたしが聞くと、草太は「は?いきなり何?」と鼻で笑う