キミの背中。~届け、ラスト一球~



修了式当日。


酷く冷え込む空は灰色の雲がかかっていて、今にも雪が降り出しそう。


今日降れば、ホワイトクリスマスなのになぁ……。


でも、これだけ寒ければ、あたしのプレゼントきっと喜んでくれるはずだ。


帰りのHRが済んだ直後、お金を預かっていた総務がお菓子を買ってくると教室を出て行こうとすると、それを草太が止め、自分が行ってくると言った。


「俺チャリだし。歩きで行くより早いだろ?」


そう言って、草太が総務からお金の入った袋を預かる。


そして、教室の入り口であたしを振り返った。


「希歩。おまも来い」


え?あたしも?


あたしは、草太に呼ばれた恥ずかしさで前髪を必要以上に触りながらちょこまかと草太元に走る。


あたし、完全に恋する乙女だ。


あたしは駐輪場で草太の後ろに乗り、遠慮がちに草太のウエストにしがみつく。


草太の後ろに乗るの、久しぶりだな。


今まではお互い時間がずれてなかなか一緒に登校出来なかったもんね。


草太の後ろに乗るのって、こんなに緊張するんだ。


これが冬でよかったと思う。