キミの背中。~届け、ラスト一球~



晴れない心のまま、あたしは部活に向かった。


体が重い。


なんか最近、草太のことで悩み過ぎな気がする。


喜んだり、傷ついたり、イライラしたり、ときめいたり……。


こんなに忙しいのは、久しぶりだ。


「あ!!新堂さん。やっと来た~」


あたしが楽器を出して音楽室に入ると、長谷川さんが勢いよくあたしに近づいてきた。


「なに?どうしたの?」


トランペット定位置の椅子に座りながら、首を傾げる。


「もうすぐ文化祭じゃん?その時にさ、アンサンブルしたいなって思って」


「アンサンブル?」


あたしは顔をグイっと前に出した。


「ほら、今年コンクール出なかったでしょ?自分達の演奏を披露したのって野球部の応援の時だけだったじゃん」


「うん」


「みんな一生懸命部活してるのに、発表の場がないのはつまらないからさ」


まぁ、確かに……。


披露する場があった方が、部活にも力が入るもんね。