「あたし達って、幼なじみ、なんだよね?」


「は?」


あたしの意味不明な質問に、草太が亀のように顔を突き出す。


「あ、いや、ほら。高校生にもなったら、男女の幼なじみって気まずくなったりして自然と会わなくなりそうじゃん」


必死な言い訳に、冷や汗が出てくる。


あたし、何を言ってんだ。


急にこんな話しされても、意味わかんないよね……。


「なに?俺達みたいなのがめずらしいって言いたいの?」


あたしは、小さくコクンと頷く。


「まぁ、確かにそうかもな」


草太がフフンと笑う。


「幼なじみってさ、いつまで続くのかな」


また草太が眉を寄せる。


「高校卒業して、大学に行って、就職をして。その後もずっと草太と会えると思う?」


「………」


「いつかは、草太と進む道がバラバラになるわけじゃん?だから……」


あたしは自分が何を言っているのかわからなくなり、途中で言葉を区切った。