キミの背中。~届け、ラスト一球~



ミナに言われ、思わず大声を上げてしまう。


見回り来た先生にバレてしまう程の声だったので、あたし達は鼻に人差し指を当て、一瞬動きを止めた。


「いや、それはないよ。あたしが草太を?ないないないないない」


あたしは笑いながら、手を大きく左右に振る。


「なんでよー。だって、湯野くんのお風呂上りの姿を見てときめいたんでしょ?」


「だってそれは久しぶりだったから」


すぐに反論する。


「おまけに何?ジュースおごってもらって、湯野くんの背中を見て固まって動けなくなって?」


「………」


「ほら。それ完全に恋じゃん」


指を折ってあたしの症状を上げていったミナは、ツンと顎を突き出した。


「絶対違う。だって、陵雅さんを見てドキドキする感覚とは違ったもん」


あたしは今まで抱いていた枕を膝の上に下ろし力んで言う。


「陵雅さんと話しをする時は、うるさいくらい鼓動が高鳴って、落ちつかなくて目すら合わせられないんだよ?」


「………」