キミの背中。~届け、ラスト一球~



友達と笑って話しながらスポーツ飲料を飲む草太の横顔を見て、あたしはゴクリとつばを飲み込んだ。


「なに?」


あたしの視線に気づいた草太が、眉を上げる。


あたしはビクっと肩を上げ、わざとらしく目を逸らした。


「あ、いや、別に何でもない」


「あ~何飲もうかな~」とごまかして、落ちつきなく短パンで手を拭く。


何だろう、このドキドキ。


草太のスウェットにTシャツ姿なんて、嫌というほど見てるのに……。


でも考えてみたら、草太のお風呂上りを見るのはかなり久しぶりか……。


なんか、こうやって久しぶりに完全オフの草太を見ると、いつもより大人っぽく見えて、違和感が……。


ガチャン。


「はい」


自販機から缶が落ちてくる音がしたあと、すぐ草太があたしに炭酸を差し出した。


あたしは缶に視線を落としてから、草太を見上げる。


「……え?」


「おまえ、風呂上がりはいつも炭酸だろ?」


そう言って、草太が早く受け取れと言わんばかりに顎で缶を刺す。