キミの背中。~届け、ラスト一球~



「1年の頃から、ずっと好きだったんです」


「………」


涙を抑えようとつばを飲み込むと、喉の奥が痛くなった。


「どうして県外なんですか?行かないでください!!」


あたしは陵雅さんにすがりつくように言った。


子供が欲しいおもちゃの前でダダをこねるように、陵雅さんの腕を掴んで地団太を踏む。


なんて幼稚な行動だろう。


自分でも情けなし、カッコ悪いと思う。


だけど、こうするしか……。


「……ごめん」


スル……。


陵雅さんの腕を掴む手から力が抜け、宙にブラブラと揺れる。


「俺、新堂のことは妹みたいだと思ってたから」


「………」


陵雅さんが眉を寄せ、静かに言う。


ごめん……か。


ダメだった……。


「本当に、ごめん。
でも、ありがとう。その気持ち、すごく嬉しいよ」


さっき一気に涙を流し過ぎてしまったのか、フラれた今、全く流れてこなかった。