キミの背中。~届け、ラスト一球~



出来るだけ、声を抑えて言ったつもりだ。


だけど、陵雅さんが驚いたような表情をしたので、もしかしたら少し大きかったのかもしれない。


「あ~まぁ……色々とね」


そう言って、陵雅さんが眉を垂らして切なげに笑う。


だけど、緊張しきってるあたしには、陵雅さんのこの表情の理由を考える余裕なんてなかった。


「行かないでください!!」


ダメだ……。


涙出る……。


「どうしたんだよ急に」


陵雅さんが、片方の眉をクイっと下げ困ったように笑う。


ポロポロと頬を伝う涙。


みるみると陵雅さんの目が丸くなり、オロオロし始める。


あたしはいけないと思い、顔を伏せて涙を拭った。


そして決心する。


「好きなんです!!」


「……え?」


陵雅さんの目が、驚きで点になる。


「陵雅さんのことが、好きなんです」


「新堂……」