キミの背中。~届け、ラスト一球~



そして、またふたりで青空を見上げる。


「あ、草太あれ見て。あの雲」


あたしは、大きな雲の横にふんわり浮かぶ雲を指差した。


「あの雲さ、なんかソフトクリームみたいな形してない?」


「そう?
てか今食ったばっかなのに、食い物に見えるの?」


食欲旺盛なあたしの腹を一瞥した草太が、デブと言わんばかりに下唇を出す。


「乙女の腹を見るな」


あたしが草太の頭を殴ろうとしたけど、サッと草太が避けたので空振りで終わってしまった。


「あれがソフトクリームなら、あれはなんか鐘みたいじゃね?」


「はぁ?鐘?どこがぁ?」


あたしが言ったソフトクリームもたいして形は似てなかったのに、草太の意見には全力で反対する。


「鐘の雲みたいじゃん。てかおまえのソフトクリームよりは似てんだろーが!!」


珍しく反論する草太が何だかおかしくて、あたしは草太を見ながらケラケラ笑ってしまった。


「何笑ってんだよ」


草太が不愉快に眉を寄せる。