キミの背中。~届け、ラスト一球~



基礎練をずっと続けていた為、いざ演奏に加わってもたいして演奏に支障は出なかった。


周りにも迷惑はかけなかったし、楽譜に一度目を通せばそれを吹くことが出来た。


だけど……やっぱり続けて演奏をすると、唇や頬がけいれんを起こし痛くなる。


先生が指揮棒を下ろす度に、あたしは口に息を溜めプクっと膨らませて頬をマッサージした。


音は出せるようになっても、まだまだ頬の筋肉がついていかない。


この、たった何分かでの演奏で頬が悲鳴を上げるから、きっと本番では途中で全く吹けなくなるかもしれない。


間に合うのかな……あたし……。