── 「いやあ、貴文置いてきて正解だったわ。」 遠くから貴文の叫びを聞いた夏樹は、ケラケラと笑った。 隣には企画者である晴輝がいる。 「んで、どこに隠れる?」 そんな晴輝の目が輝いていないはずはなく。 「(…こいつおとりにしてぇ)」 そのキラッキラの瞳を向けられた夏樹は、イライラを覚えるだけだった。 「…まあ、人混みに紛れているわけですから。誰か捕まえて話しとけばなんとかなるっしょ。」 夏樹たちがいるのは涼太と同じフロアの広いスペースで、同じ学年の生徒がわんさかいた。