優羽はポケットからハンカチを取り出し、そっと蒼空の額の汗を拭いた。


すると、蒼空が目をふっ…と開けた。


寝ぼけているのか、ゆっくりと数回まばたきをした。


目線は下から上に移動し、額で動くハンカチに気付いた。


ぼーっとしていた蒼空はパッチリと目を開け、顔を上げた。


そして、額のハンカチの持ち主を見て硬直した。