ー名前も知らないその人は、光とともにやって来て、あたしを救ってくれたー



「あなたのような人になります!だから、あたしが会いに行くまで、止めないでいてください!!」



大声を出したせいか、少し息が切れた状態となった。



「あたしのヒーローでいてください!!」



夕日が眩しいせいで、その人の顔が見えない。
しかし、なぜだか笑っているように思えた。



その人の手があたしの頭に伸びてきて、あたしの頭を優しく撫でた。



ー頑張りなさいー



その声は強く心の中に響く声で、あたしは「はい」と答えていた。



名前も知らないその人に会ったらあたしは言うんだ。



「あの時からあなたはあたしのヒーローで好きな人でした」と…