知歩からの手紙を読み終えて涙が止まらなかった


「知歩はきっと奏哉君と花歩が出会って付き合い始める事が分かってたんだな」


「俺…知歩に何も出来なかったのに。」


利一さんが言うように知歩は俺が花歩に出会うのも分かってたんだな。


「知歩は変なところで敏感だったりするからな」


それは花歩も同じだ


「知歩の手紙に何が書いてあるかは聞かないよ。だけど、知歩の分まで花歩を幸せにしてやってくれ」


利一さんの言葉に俺はしっかりと頷いた


「知歩も花歩も俺で良いんでしょうか?」


「2人ともキミじゃなきゃダメなんだよ」


そう言われて心が軽くなった気がした


「花歩のこと、大事にします。知歩の分まで…」


「君なら大丈夫だよ。君は俺の息子でもあるんだ。仲良くしてあげてな」


利一さんに認められた瞬間だった