「花歩ー?居るわよね」


噂をしてれば登場か。


「未咲さん、おはよーございます。」


母さんの顔を見て嬉しそうな花歩


「奏哉、あんたその手はどうしたの?」


やっぱり聞くよな


「花歩を庇ったらカッターで刺された」


「自分で刺すわけがないわよね。さっ、準備しましょ」


此処は俺の出る幕なしだな


コーヒーでも買いに行こう


母さんがあんなに楽しそうなんだ


邪魔は出来ねーな。


待合室の自販機でコーヒーを買う


ついでに小さなペットボトルのお茶も…


お茶は花歩用


しばらく時間を潰して部屋に戻った


花歩は着替えて荷物をまとめ車椅子に座っていた


「じゃあ、行きましょ」


母さんの代わりに俺が車椅子を押す


「優月さん、行ってきます」


花歩の声に気付いた優月さんが見送ってくれた