「止めて下さい。此処は病室ですよ?沙月だって襲われて怖い目にあってる中で貴女に叩かれると不安になるでしょ?」


俺の一言に沙月のお袋は黙った


「頭を冷やして来て下さい。沙月ちゃんはあたしが面倒見てますんで。」


母さんの言葉に沙月のお袋は舌打ちして出て行った


「お兄ちゃーん!!怖かったぁ…」


俺はよしよしと頭を撫でる


「さっちゃん、今日はあたしと一緒に帰りましょうね」


「良いの?」


「この、お兄ちゃんは此処に残るらしいから。奏と遊んで良いわよ」


その言葉にやっと沙月から笑顔が零れた


「何かあったら連絡しなさいね。後で拓海が必要最低限の物は持ってくるわ」


母さん達が出て行ってしばらくしてから親父が荷物を届けてくれた


俺もしばらくはここでの生活になりそうだ