「具合悪くなったからそっとしといて。」


「花歩、無理しちゃダメだよ?」


麻依が心配しているのが分かる


「で、何で来たわけ?」


「あっ、ケーキ作ったから持ってきたの」


麻依はお菓子作りが得意だったな。


「ガトーショコラ作って来た。花歩も食べる?」


「良いの?」


「うん。3人で食べた方が楽しいじゃん。それにこんな腐れ縁のヤツと一緒に食べても面白くないし」


麻依の今の言葉、ちょっと傷付いたな。


意地っ張りな麻依だけどそれには愛がある


「奏哉、甘いもの好きなの?」


「あぁ、好きだよ。何でも食べる」


親父も俺も甘いもの好きで良く2人で買いに行ったりしてるんだ


「奏哉ママに紙コップと紙皿もらって来たから食べよ」


相変わらず用意周到だな


花歩を隣に座らせ食べる準備を始めた