「なっ!!」

「ほらっ殺しなさいよ、どうせ私には・・・・ね?」

「チッ、・・・んじゃぁシねば?」

「へっ・・・」


怪しい顔をした涼太が歩み寄ってくる
気づくと背中には冷たい感触
ヤバイ、追い詰められた
あぁでも血を吸い尽くされて死ぬんだったら
快感に溺れながら逝けるんだよね・・
そしたら、どんなにいいことだろう
そうだ、抵抗はやめよう



「・・・やめなさい、涼太。彼女が死んでしまって困るのは我々ですよ?」

「っ・・・わーってるよ!!んなの!でもっ!コイツ抵抗もしねーしっ」



そうよ、するわけないじゃない
私は生きる気力がないんだから
ささっとやりなさいよ



「御嬢さん?言っておきますが、我々吸血鬼が殺すことを目的として吸血した場合、苦しみしかありませんよっ?」

「なっ・・・!!」



想定外の言葉に・・・いやその言葉を言う際に見せた彼の笑みに
私・・・いや私たちは戦慄した
涼太まで、びびって動けない


「・・・・・わかった。お前が先に好きにしろよ」

「ふふっわかってくれれば良いのですよ^^」

「ちっ・・・」



彼のオーラに圧倒された涼太は
あっさりと選手権を捨て、逃げるように部屋から出ていった
そして・・・


「さぁ、やっと回ってきました・・・ふふふ」


私、またしてもピンチ
振り出しに戻るとかいうやつ