次の日は案の定、足の痛みは悪化した。
どうするか…梨結ちゃんに言うべきか。
でも試合に出たい気持ちが勝ってしまう。
「梨結ちゃん、テーピング頼む」
「…治ってないの?」
「まだ少し痛いだけ」
「バカ。悪化してるくせに」
文句を言いながらも控え室でテーピングを巻いてくれる。
「サンキュ」
「ねぇ、やっぱり監督に…」
「大丈夫だって」
「…そっ」
心配した面持ちをして俺を見る梨結ちゃん。
確かに陽葵に心配かけてない分、梨結ちゃんに心配も迷惑をかけてるかもしれない。
また試合で勝てれば取りあえず大丈夫だ。

