気まずい雰囲気になりつつも、陽葵の小さな手を握ってみる。
相変わらず小さくてあったかい。
「お疲れでした、試合。シュートたくさん入れてたね」
「一応、推薦もらって来てるからな!」
「……あの…足は大丈夫?怪我してるの?」
「してねーよ。調子悪いだけだから心配すんな」
「そっか…ならよかった」
陽葵がふわっと笑う。
そうやって笑ってくれてれば十分。
「でも!痛くなったら試合とか出ちゃダメだよ?」
「わかってる。俺もそこまでバカじゃない」
「…ほんとだよ?」
「なに心配してんだよー!大丈夫だっつーの」
ぐしゃぐしゃと陽葵の頭を撫でて話題を変える。
大丈夫…
大丈夫だよな、多分。
明日の試合だって普通に出れるはず。

