だから今必要なのは梨結ちゃんしかいない。
「はぁー…で?どうするの?」
「え?」
「だーかーら…きっと後半で蓮と律が出されるはず。出たい?」
「そりゃあ出たい」
「監督にはうまく説明しとくから、テーピングでしのごうか。原因不明だしね」
やっぱ焦った時の梨結ちゃんは頼りになるなぁ~…ほんとに。
先を歩いてく梨結ちゃんに軽くお礼を言って控え室に戻る。
陽葵にはバレないように…
バレたら、少し調子悪いだけとでも言っとこ。
「蓮!テーピング…」
「あ、サンキュ」
「うわっ!蓮斗ひどい!俺の梨結ちゃんへの気持ちを知ってて…」
「はいはい」
「律、アンタは少し集中しなさい」
「すんません!」
律唏は平和で羨ましい。

