夜7時には、全員が古びた木造の合宿所に戻る。
海が近いせいか、ほのかにする潮の匂いにも鼻が慣れてきた。
「部員の方が疲れてると思うけど、あたし達も疲れたよね~」
「全く梨結の言う通り」
「明日も朝早いのかぁ」
布団にゴロンとねっころがり、三人で川の字になる。
疲れてクタクタ…。
蓮斗の方が疲れてるよね。
今日もずっとシュート練習頑張ってたから。
「明日も早いし寝ますかっ!まぁ、上に男子軍がいて多少うるさいのは我慢!」
「すっごい足音聞こえるー…」
「…颯太も混ざってんのかな?このドタドタの中」
恵梨菜も颯太のこと気になってるんだ、やっぱり。
冷やかしてやろうと思ったところで、部屋の電気が消えた。
ただ、上の部屋の足音は賑やかだった。

